「は?この世界、新規ユーザーにめちゃくちゃ厳しくね?」
生まれてこの方実家から出たことがなかった人間が、はじめて引越しの見積もり費用を見た時反射で出たセリフです。大体の商品やサービスは、新規を取り入れるために「初回限定〜円!」と割引が効いてることがですが、引越しは高いんです。大体の商品やサービスは、新規層を取り入れるために「初回の方はこちら」と説明ページがあったりしますが、引越しはそれがないんです。大体の商品やサービスは…(以下略)といった具合に、勝手が異なり過ぎてめちゃくちゃ困惑しました(苦笑)
しかし、ここから情報収集を行った結果、交渉を行えるほどになり、圧倒的に初期費用を抑えることに成功しました。このことを引越し経験者や主婦の方に話すと、結構驚かれ「それ知りたかったー」という反応をいただく機会が多くありました。そろそろ新年度ということもあり、進学、就職、転勤などで新生活を始める方が多いと思いましたので、そんな方々が、引っ越しにかかる初期費用を少しでも多く抑えるためのお役に立てたらと思い、記事にすることにしました。
目次
1.結論
2.見積もり書との遭遇
3.なぜ高いかを理解した
3-1.内訳
3-2.気づき
4.ルールを知った
5.複数店舗に行き交渉をした
5-1.2店舗目の不動産仲介業者へ
5-2. 3店舗目は管理会社に行ってみた
6.結果
7.まとめ
関連記事
賃貸の初期費用を抑える手順
本記事は筆者の体験談をベースに物語形式で記述していますが、上記の関連記事では同じ内容について、賃貸の初期費用を抑える手順について、表を用いて要約した記事になっていますので、良ければ合わせてご参照ください。
1. 結論
いきなりですが、
賃貸を契約するうえで、下の行動は絶対にやってはいけません。
【損をする行動】
1つの業者しか行かない
内見に行ってすぐ契約
見積もり流し見即契約
要するに「すぐ契約しないで計画的に」ということです。
当たり前のように思えますが、いざ気に入った物件があったとして、業者から「この物件は人気で~」「とりあえず抑えておくために契約を~」と持ち掛けられてもぶれないように、あらかじめ心にとどめておく必要があります。運よく上記を守ったおかげで、私は130,000円以上ものお金を節約することができました。下記はそのいきさつとなりますので、興味のある方はご一読ください。
2.見積もり書との遭遇
とりあえず的な感じで駅から近い不動産仲介業者に行き、内見して気に入った物件を見つけました。内見後に契約を求められましたが、一応考えたかったので2度目の来店日を決めて、その際に契約することにしました。そして、2度目の来店日まで1週間というところでメールにて見積もり書とはじめましてをしました…
No | 見積内訳 | 価格 |
1 | 家賃 | ¥90,000 |
2 | 火災保険 | ¥24,000 |
3 | 事務手数料 | ¥1,100 |
4 | メンテナンス代 | ¥90,000 |
5 | 保証会社 | ¥90,000 |
6 | 鍵交換 | ¥19,800 |
7 | 仲介手数料 | ¥90,000 |
合計 | ¥404,900 |
※内見後に業者から送られてきたメールの添付資料から作成
反射で冒頭の言葉がでました。よくわかんないし、高くないですか?
敷金・礼金0円のところ選んだのに、ほぼ給与の2〜3ヶ月分ぐらいなもんですよ。すぐにメールで「こんなかかるもんなんですか…?」的なメールを送りましたが返答は「初期はどうしてもかかるんですよー。もし一括が難しければ分割でも!」って元気よく帰ってきました、、
→そうじゃない( ;∀;)
値引き的なことに期待できないし、何か抑えられる費用はないか調べることにしました。
3.内訳からなぜ高いかを理解した
3-1.内訳
●家賃(90,000円)
ここは知ってて物件を決めた。管理会社に払う。
●火災保険
僕が賃貸を傷つけた時に備えて、保険会社に払う。
●事務手数料
入居の時に、契約書やらなんやらを作ってくれる管理会社に払う。
●メンテナンス代
返金のない敷金みたいなもので、退去の時に部屋を綺麗にするために、管理会社に払う
※敷金は大家さんに支払う担保のようなもので、家賃を支払わなかったり部屋を壊したときに使われ、使わなかった分は退去時に返金されるもの
●保証会社
僕が家賃を払わなかった時に備えて、保証会社に支払う。
※保証会社は貸主にとって保険のような存在で、借主が家賃を納めなかった時代わりに支払い、後ほど借主から納めた分を回収する
●鍵交換
前の借主が使っていた鍵から新しくするために、鍵の業者に払う。
●仲介手数料
賃貸を紹介したことへのお礼として、不動産仲介業者に払う。
3-2.気づき
貸主にメリットがある費用がある
目についたのが保証会社、火災保険、仲介手数料です。例えば、鍵の交換は貸主と借主の両方にメリットがあります。
<鍵を交換したら>
●借主→安心と安全
●貸主→事件などのリスク回避
一方、保証会社は貸主にしかメリットがありません。
<保証会社は>
●借主→払えなかった分は、後で保証会社に払う(結局払う)
●貸主→家賃が確保できる
「貸主にしかメリットがない(もしくはこちらが少ない)ものは、減らせる余地があるんじゃないか?」と思いました。
複数の業者が絡んでいる
不動産仲介業者を経由して、管理会社、保険会社、保証会社、鍵の業者と複数種類の業者に支払うことがわかりました。野菜や果物と同じように、商品は購入に至るまでに業者を経由するごとに高くなるので「何か省けるものがあるんじゃないか?」と思いました。
保証会社
→相場は家賃の半額
火災保険
→保証の内容が大事で、加入先は借主の自由
※保証内容に「家財保険」と「借家人賠償責任保険」があればOK
仲介手数料
→0円から家賃の1か月分までに定められているが、全日本不動産協会が出しているガイドラインには0.5か月分が推奨されている。
5.複数店舗に行き交渉をした
知識を得たうえで、別の会社に行ってみることにしました。今回は知識があるので「交渉する気まんまん」で臨みました。
5-1. 2店舗目の不動産仲介業者へ
物件はすでに決まっている旨を伝えて、見積書を出してもらいました。出された見積書を見てみると、すでに保証会社が45,000円と半額になっておりました。
この時点で1時間の学習の時給が45,000円になっており「すげー世界だ、、、」と喜びと驚きで頭がクラクラしました(笑)
しかし、一方で火災保険が1店舗目よりも上がっていたこともあり、火災保険と仲介手数料についても交渉をしてみました。
<対戦開始:火災保険>
結果:保留
<対戦開始:仲介手数料>
~~~~~~待つこと5分~~~~~~
結果:勝利!!
対戦後、管理会社に電話してから1店舗目の不動産仲介業者をキャンセルするにはメールを1通送るだけで良いとか自社のメリットなどの説明や電気・ガス会社の紹介を受けました。この時点で最初の見積もりから90,000円も値引きできていたので、契約しようとも思いましたが火災保険がネックだったのとなんとなく3見たいと思ったのでいったん契約は保留としました。
5-2. 3店舗目は管理会社に行ってみた
火災保険について会社を決めて、最後に借りようと思っている賃貸の管理会社へ行きました。火災保険は「住まいる共済」に決めました。住まいる共済に決めた理由は、2年で5,000円程度と安かったからです。火災保険にかかわらず、保険に加入する際は、共済系がおすすめです。株式会社の提供する保険と異なり、営利を追求しないので、他社と比較して、掛け金が安くなります。
管理会社を選んだ理由は下記の4つです。
- 知識を得たときに3社見ることを決めた
- 1社目のおかげで不動産仲介業者の印象が芳しくなく「管理会社はどうなんだろう」と興味があった
- 前回の不動産仲介業者が何かと連絡しており「これ直接管理会社と話したほうが早いのでは?」と思った
- 入居後にお世話になるのは管理会社なので「どうせお金をつかうならそっちがいいだろう」と思った
という具合です。ただし、金額が不動産仲介業者より高いと成り立たないので、交渉はしようと思っていました。
<第一印象>
めちゃくちゃ不安になりました。
不動産仲介業者のとは対照的に、建物がなんか若干暗いし、建物が古そうな感じで例えるなら商店街の文房具屋さんみたいな外装でした。しかも中に入ると絶妙に散らかっており、まるでバイトの休憩所みたいでした。
「あぁ、、ここは不動産を人に紹介するところじゃなくて、物件を管理するところだからな」と思って中にいた方に挨拶しました。
<交渉>
①火災保険は民間のここなら年4,000円程度で済むのに最初高いところを勧められた
②保証会社の値段を当初家賃一か月分だったが調べたら半月で良かったこと
③仲介業者には仲介で0.5か月の45,000分払うのに、これから世話になる管理会社さんには1,100円と価格差がおかしいと感じたことです。
なので、もし管理会社さんと契約したほうがお安くなるのであれば、仲介業者さんはキャンセルして今日契約しようと思ってます。
~~~~~~待つこと5分~~~~~~
①火災保険についてはご提示いただけたもので大丈夫です
②保証会社は0.5か月分で大丈夫です
③手数料について、うちも通常の紹介なら一か月分なんですけどお客様それだと納得されないですよね?おいくらほどご希望ですか?
6.結果
項目 |
最初 |
結果 |
値引き成功 |
家賃 |
90,000円 |
90,000円 |
|
火災保険料 |
24,000円 |
5,500円 |
18,500円 |
事務手数料 |
1,100円 |
1,100円 |
|
メンテナンス代 |
90,000円 |
90,000円 |
|
保証会社 |
90,000円 |
45,000円 |
45,000円 |
鍵交換 |
19,800円 |
19,800円 |
|
仲介手数料 |
90,000円 |
22,000円 |
68,000円 |
合計 |
404,900円 |
273,400円 |
131,500円 |
131,500円の削減に成功しました!!
7.まとめ
たとえば「家電を買いに行って気に入ったものがあったけれどアマゾンで買うほうが安かったらアマゾンで買う」みたいな感じです。
交渉をしなくとも、私の2件目みたいに複数業者を比較するだけで費用を抑えることも期待できます。
あらためて
【損をする行動】
1つの業者しか行かない
内見に行ってすぐ契約
見積もり流し見即契約
これを念頭に、複数業者を回りましょう!
お読みいただきありがとうございました!!
おまけ
「ビジネスモデルを知って費用を抑えられる」という今回の経験を活かして携帯料金を実質0円にさげることができました。その話もいずれブログでまとめたいと思います。